お客様よりお問い合わせいただいたトラブルとその解決までの事例をご紹介します。
お問合せ事例(カルテNo.44924)
FB(ファームバンキング)自動入金消込処理が正常に完了しません。
経緯
【凡例】お客様ご担当者:「お客様」、ヘルプデスク担当:「ヘルプ」
■お客様
『FBデータ取込処理を行ったところ、「正常に完了しました」と表示されますが、取込処理結果画面に一部取込内容(振込人名)が表示されません。』
◎ヘルプ
『対象のデータは特定のデータでしょうか?また、どの端末でも発生するのでしょうか?』
■お客様
『他の端末で他のデータ取込をしても、同じ結果になります。』
◎ヘルプ
『振込人名が表示されない対象データをお預かりし、弊社内にて再現確認、調査させていただきます。』
◎ヘルプ
『また、お客様における業務影響度として、FBデータ取込時に取込NGとなったデータについて、振込日と振込人名をヒントに売掛金を手動消込みしますが、振込人名が表示されないため、消込業務が進められないと理解しました。』
調査結果
- 対象データを受領し、同じ画面・手順にて操作したところ、事象の再現を確認した。
- 技術部門へエスカレーションし、調査を行った結果、原因は直前に実施したリビジョンアップにて納品された「FBデータの新元号対応」における一部プログラムミスであった。
- 業務影響度を考慮し、対応方針を以下の通りとした。
・プログラム修正を行い、緊急リリースを実施する
・緊急リリース後に、取込されたデータをお客様にて論理削除して頂いた上で、再度対象データの取込みを行っていただき、現状復旧をする。
- 他のお客様への影響を点検したところ、新元号対応のため同時期にリビジョンアップを他のお客様でも実施したことを確認。
- リビジョンアップ済のお客様の中でFBオプション機能をご利用頂いているお客様を抽出。
- 新元号対応を行った他の機能への影響を点検したところ、同様のプログラムミスは確認されなかった。
【解説】
お問合せ受付時に、特に障害の懸念がある場合は、正確に発生事象とお客様への業務影響度の確認を行います。
障害と特定された場合、お客様の現状復旧を最優先し、直接原因の特定と対応方針を決定します。
また、「他のお客様への影響がないか」「関連する他機能においても影響がないか」を点検し、影響が認められた場合には、同時に対応できる体制を整え、速やかに他のお客様にもご案内と対応を行います。
すべての対応が完了した段階で、品質管理部門の指揮により根本原因の特定と再発防止策の検討を行い、技術部門内にて教訓として共有し、再発防止策を開発作業の手順や成果物への反映を行い、同じ原因での障害の未然防止に努めています。
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